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古着におけるブート品とは？基本的な知識と知っておくべき注意点
こんにちは、Vintage Buyer Collegeの古着バイヤースタッフブログへようこそ！
古着市場でも度々注目を集める「ブート品」。独自的なデザインや奇抜さが魅力で、多くのファッション好きの中でも特定の支持があります。
しかし、仕入れや販売の際には慎重な判断が求められるアイテムでもあります。
そこで、古着や古着ビジネスなどに関心のある方は、下記のような疑問を持っているのではないでしょうか？
- そもそもブート品とは？
- ブート品の特徴って？
- ブート品って違法じゃないの？
この記事では、ブート品の基本的な知識から、古着ビジネスで活用する際の注意点までを解説していきます。
・ブート品の基本
・ブート品の背景
・ブート品の注意点
ブート品の基本的な知識
出典：Pexels
それでは「ブート品」とは一体どのようなアイテムなのでしょうか？
独自のカルチャー背景やデザイン性が魅力ですが、その定義や背景は意外と知られていません。
そこで本項では、ブート品が生まれた背景や、その特徴について解説していきます。
非公式に生産された模倣品
ブート品とは、正式なブランドライセンスを取得せずに生産された模倣品や海賊品のことです。
偽物と知りながらも人気になっており、クオリティやデザインが独自にアレンジされている場合も多いです。
主に個人業者などによる非公式な生産が起源であり、オリジナル品では見られないユニークなデザインや安さが魅力とされています。
特定のブランドやアーティストのロゴやデザインを用いて製作されるため、著作権や商標権に触れる場合もありますが、古着市場では強い人気があり、その存在は容認されています。
USカウンターカルチャーが起源
ブート品の起源として、アメリカで1960～80年代に広がったカウンターカルチャー（既存の文化や体勢に対抗する文化）からの流れがあります。
当時、既存の価値観や商業主義に反発する若者たちが、独自のデザインを用いてTシャツやポスターを制作したのがブート品の文化的なルーツです。
そして、1980〜90年代にブート品がファッションとしても爆発的に流行しはじめ、徐々に海賊版であるブート品の存在が当たり前になっていきます。
こういった背景を知ることで、ブート品の歴史的意義や独特の魅力を理解することにつながります。
主に80~90年代のアイテムが多い
ファッション的なブート品の多くは1980～90年代に流行し、多く生産されました。
この時期は、音楽やファッション、ポップカルチャーが急速に広がり、ファンの間でも需要が高まった時期でもあります。
特に、ヒップホップやロックバンドなどアーティストのTシャツ、ハイブランドのロゴを活用したリメイクなどが人気を集めました。
また、昔のブート品は独自のデザインや生産技術が用いられており、現代ではヴィンテージ古着市場でコレクターズアイテムとしても評価されています。
仕入れの際は、この時代特有のアイテムに注目することで、価値ある商品を見つけるチャンスが広がるでしょう。
ブート品が本家とコラボする事例
近年では、かつて非公式に生産されたブート品が本家ブランドと正式にコラボレーションを行った事例もあります。
これは、ブート品の独特なデザインや文化的背景が再評価されている証拠です。
たとえば、グッチがダッパー・ダンという方の30年前のフェイク商品のデザインを取り入れたコレクション※を展開しています。（※2018年）
マーケティングとしての話題づくりかもしれませんが、グッチのようにフェイクが本物とコラボするほど、ブート品はもはや一般的になっています。
ブート品が認められている最も大きな理由は、製作者がそのブランドが好きでリスペクトがあるからで、悪質なブート品の場合は訴えられるでしょう。
ブート品の注意するべき点
出典：Pexels
ブート品には魅力がある一方で、正規品との違いや法的リスク、品質のばらつきなど、注意すべきポイントも数多く存在します。
購入者とのトラブルを防ぐためには、仕入れの段階で慎重な目を持つことが不可欠です。
ここでは、古着ビジネスで実際にブート品を扱う際に知っておきたい注意点を解説します。
正規品と誤認しないこと
ブート品は正式なブランド商品ではないため、正規品と誤認しないことが重要です。
仕入れの際、正規品とブート品を見分ける知識を持つことが求められます。
タグ、デザイン、素材、縫製などを確認し、ブランドの公式情報や専門の発信などを参考にして、それぞれ比較することで判別しやすくなります。
また、正規品とブート品では市場価値が大きく異なるため、誤認して高値で仕入れると利益を大きく損なう可能性もあるでしょう。
正確な情報を基に、アイテムの真贋をしっかり判断することがビジネスの信頼性を保つポイントです。
購入者に誤解を与えない
ブート品を販売する際には、購入者に誤解を与えないよう、正確な情報を提供することも大切です。
「非正規品」「ブート品」であることを明記し、正規品と異なる点や独自の魅力について説明しましょう。
ファッションに疎い人の中にはブート品の存在自体を知らない場合もあるため、誤解を招く表現や本物と紛らわしい方法で販売すると、トラブルの原因になります。
顧客からの信頼を築くためにも、透明性を保つことがビジネスの成功に繋がります。
特に初心者の購入者には、正規品とブート品の違いも丁寧に説明する姿勢が重要です。
ブート品の品質はピンキリ
ブート品は、製作者のスキルや素材の選択によっても品質が大きく異なります。
たとえば、グッチがブート品の製作者と正式のラインでコラボした事例があるように、デザイン性や独自性が評価され、ファッションアイテムとして高い価値を持つこともあります。
一方で、悪い意味のお金儲け的なブート品も存在し、粗悪な素材や雑な縫製のものも多く、購入者の満足度を下げる原因となります。
仕入れの際には、プリントの精度や縫製、素材感を細かく確認し、クオリティの高いものを選ぶことが重要です。
ブランドの権利侵害リスク
ブート品は、ブランドロゴやデザインを無断で使用している場合が多く、著作権や商標権の侵害に該当するリスクも0ではありません。
特に販売者がこれを意識せずに販売を続けると、法的なトラブルに発展する可能性がまれにあります。
法律に違反しないためにも、ブート品の仕入れや販売時には、商標権や著作権についての基本的な知識を身につけておき、リスクヘッジも必要です。
また、明らかに悪質で権利侵害が疑われるアイテムは避け、問題のない商品を扱うことが、ビジネスを長期的に安定させる鍵となります。
ブート品に関する記事のまとめ
ブート品とは、ブランドの公式ライセンスを取得せずに生産された非公式な模倣品や海賊品を指し、特に80〜90年代のアイテムに多く見られます。
USカウンターカルチャーを背景に誕生し、独自のデザインやカルチャー性が魅力として人気を集めています。一方で、ブート品の品質はピンキリのため、仕入れや販売時には注意が求められます。
購入者に誤解を与えないために非正規品であることを明記し、透明性を保つことが信頼構築に繋がります。
品質のばらつきがあるため、仕入れ時にはデザインや素材、縫製の細部まで確認することが重要です。また、ブランドのロゴやデザインを無断使用することで法的トラブルのリスクもあるため、権利侵害を回避する知識や配慮が必要です。
ブート品を扱う際には、魅力とリスクを十分に理解し、適切な対応を心掛けましょう。
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